自然保護委員会
「自然観察と地形図の読み方勉強会」

「山に学び,山で楽しみ,山の自然環境を考える」ということで,
20141018日(土)〜19日(日)に以下の要領で実施した
自然観察会が無事終了しました。

1018日(土)

11:00 徳山会館集合

13:0016:0 モミ林・ミズナラ林での植物観察

徳山会館直上部の上谷山登山口付近で,モミ林を中心にして,ブナ林や
シイ林との関係を気候条件から観察しました。ここでは,林内に生育する
シロモジとダンコウバイ,ミズナラとコナラ,ハイイヌガヤとチャボガヤ,
クロモジとオオバクロモジ,ユズリハとエゾユズリハ等を材料にして見分
け方を学びました。その後,上谷山への歩道を歩きながら,路沿いに生育
するツツジ類と開花する時期の違い等についての解説がありました。

また,広い尾根状に浸蝕を受けて形成された窪地や枝尾根との関係を観察
しながら,前回の観察会での復習をしました。観察をしながらの歩行のため,
予定の800m地点までは到達できず,午後3時に標高約700m付近でフィ
−ルド・ワ−クを終了し帰路につきました。

18:0021:30 徳山会館にて懇親会・星座観察

 参加者からの差し入れや会館からの特別料理もあり,楽しい一時を過ごし
た後,会館の屋上にて秋の星座を満喫しました。満天の星空で,散りばめら
れた星の中からアルタイルやデネブを見つけ出すのに手間取りましたが,
徳山会館の中村館長からお借りした数台の双眼鏡とLEDペンライトのおかげ
で楽しむことができました。

1019日(日)

09:00(徳山会館出発)〜12:30

 秋晴れのなか,馬坂トンネル口〜旧馬坂峠〜徳山富士(925.2m)の行程で,
色づき始めた木々のなかを歩きました。崖錐堆積物と固定ロープが設置された
急斜面を旧馬坂峠まで(直線距離50m弱,標高差約60m)登った後,旧根尾
村との境界尾根を徳山富士へ(直線距離800m弱,標高差約300m)向かい
ました。踏み跡ははっきりしているものの,地形図上には表現されない枝尾根
4箇所あり,前もって着けたテープが,帰路の読図の復習に役立つことになり
ました。

 初心者には困難なルートでしたが,幸い健脚者が揃っていたので短時間で到達
しました。山頂での展望は良くなかったものの,北東面に伐り開きがあり日永岳
方面が望めました。時間をおかずに反射板(横山ダムが使用する無線中継塔,
標高約900m)まで移動し,早すぎる昼食をとった後,落葉広葉樹の葉の形状や
識別ポイントについて復習しました。

 帰路は,馬坂峠の石碑を見学し,トンネル口で散会しました。

13:00(本郷望郷広場)〜14:30(徳山城趾)

時間的に余裕が十分あったことから,希望者を募り,徳山城趾へ赴き地形を
活用した曲輪跡や山城の造り方に想いを馳せました。ここでの自然観察は,本郷
望郷広場から「しろびや杉」に至る歩道沿いで,緑化に導入されたオニウシノケ
グサ・カモガヤ・オオアワガエリ等の牧草類や,侵入したヨウシュヤマゴボウ・
ヒメジョオン・アメリカセンダングサその他の帰化植物について,導入目的や
来歴が紹介されました。

慌ただしい2日間でしたが,長日共に天候に恵まれ初秋の山を楽しみました。

徳山富士自然観察会

1018日(土)〜19日(日)

501-0815 岐阜県揖斐郡揖斐川町開田280番地1

徳山会館・事務所(t.0585-52-0033

徳山会館・宿泊所(t.0585-52-0155

参加者

久野(菊)・神山(敬)・後藤(充)・小林(和)・清水(正)・清水(友)
竹中(美)・中島(眞)・藤井(法)・西條(好)

10月18日 徳山会館屋上で満天の星空
10月18日 徳山会館からみた徳山富士(952.5m 3等△)
10月19日 馬坂峠のトンネルにて
10月19日 馬坂峠のトンネル左の急登からスタート
14年10月19日 徳山富士の尾根に続くブナの森
10月19日往時を偲ぶ旧馬坂峠頂上(石碑に文字がある)
10月18日 観察会で説明を受けるブナ 1300年頃の徳山城址の杉